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品質スコアとは?基礎知識と上げるための改善ポイントを解説

投稿日:2023年1月14日 /

更新日:2023年2月22日

品質スコアとは?基礎知識と上げるための改善ポイントを解説
● 広告運用

広告の品質目安をスコア化した品質ランク。Googleでは品質ランクを重視しており、掲載順位の改善やCPCの低価格化には欠かせない指標の1つです。今回は品質ランクを改善するメリットや平均よりも下回ってしまった時の対処法をご紹介します。

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品質スコアとは

品質スコアとは

品質スコアとは、キーワードに対する評価を1~10段階で表す指標を指し、広告の「品質」の目安をスコアで表示する判断指標です。

同様の意味で、Yahoo!広告では品質インデックスと呼ばれています。広告の掲載順位を決定する広告の「品質」がどれほどなのかをわかりやすく数値にでき、広告やランディングページと、ユーザーの検索意図の関連性が高いほど、品質スコアは高まります。

広告ランクについて

具体的に品質スコアの決定要因を説明する前に、広告ランクの解説をします。

広告ランクとは、掲載順位を決定するオークションで用いられる値です。広告ランクは、一般に品質スコアと入札単価の掛け合わせに広告表示オプションなどの見込み効果を加えた値によって決定されるといわれ、以下の計算式で算出されます。

広告ランク計算式

厳密には、以下の要素で構成されています。

  • 入札単価(上限クリック単価):広告1回のクリックに対して、支払い可能な上限額として広告主が設定する単価
  • 品質ランク(広告の品質):推定クリック率、広告の関連性、ランディングページの利便性など6つの指標による評価結果
  • 広告ランクの下限値:動的に決定される、広告を掲載するために最低限必要な広告配信の予約料金
  • オークションにおける競争力:オークション上での競合の状況
  • ユーザーが検索に至った背景:ユーザーが検索を行った際の所在地や時間、使用していたデバイス、実際の検索語句などの検索背景
  • 広告表示オプション等の見込み効果:広告表示オプションの追加によって、ユーザーの獲得をどのくらい促せるのか

広告ランクは上記の要素で構成されていますが、Googleのヘルプでは、それぞれの要素がどのように関連して広告ランクの決定にいたっているかの細かな記載がないため、ブラックボックスと言われています。

品質スコアを改善するメリット

品質スコアを改善するメリット

では、品質スコアを改善することで得られるメリットはどこにあるのでしょうか。順にお話します。

掲載順位が上がる

前述のとおり、広告の掲載順位が「品質スコア×上限クリック単価+広告表示オプション=広告ランク」で決まるため、品質スコアが向上すれば、より検索結果の上位に広告を表示できる可能性が高まります。

検索広告とは基本的に上位ほどクリック率が高い傾向にあるため、より多くのクリックを集められるでしょう。

クリック単価(CPC)が安価になる

広告の品質を上げることによって、他社よりも良質な広告を掲載している場合、実際のクリック単価を抑えることができます。

というのも、実際のクリック単価は、入札単価(上限クリック単価)とは異なり、広告ランクや品質スコアが関連して計算されるからです。

実際のクリック単価=掲載順位がひとつ下の競合他社の広告ランク÷自社の品質スコア+1円

例えば、

自社の広告ランク3,000 品質スコア6
他社の広告ランク2,400 品質スコア5

自社の広告を掲載したときの実際のクリック単価は以下のようになります。
2,400(他社ランク)÷6(自社スコア)+1=401円

自社スコアの品質スコアが6から8に上昇すると、以下の実際のクリック単価のように下がります。
自社の広告ランク3,500 品質スコア8
他社の広告ランク2,400 品質スコア5

2,400(他社ランク)÷8(自社スコア)+1=301円

つまり、入札単価の調整によってクリック単価をコントロールせずに、広告の上位掲載が可能になります。

インプレッションシェアの損失を抑えられる

掲載順位が上がることに派生して、インプレッションシェアを向上することができます。

インプレッションシェアの損失は、「予算による損失」「広告ランク」による損失の2種類に分かれていて、後者は品質スコアに依存する部分が大きいです。そのため、品質スコアが改善されれば、同時にインプレッションシェアの損失も抑えられるでしょう。

広告表示オプションが表示されやすくなる

広告表示オプションは、広告見出しや説明文と違って必ず表示されるテキストではありません。

広告表示オプションを表示することで、デバイスの画面の占有率が高くなり、競合他社との差をつけられるようになります。

品質スコアを決める要素

品質スコアを決める要素

品質スコアは3つの指標によって決定されます。

  • 推定クリック率
  • 広告文の関連性
  • ランディングページの利便性

以下は、弊社の運用事例ですが、品質スコアが8/10以上、最高評価の10/10の多くが、先述の指標のうち2つ以上が「平均より上」であることがおわかりいただけるかと思います。

つまり、3つの指標を改善することで、品質スコアの改善につながるのです。

ただし、品質スコアは高いほど理想的ではありますが、すべてのキーワードを満点にするのは現実的ではありません。入札単価とのバランスも考慮するため、6~7割ほどのスコアを目指すのが一般的です。

実務では、数値にこだわりすぎるのではなく、「広告文の関連性、推定クリック率、ランディングページの利便性」をバランスよく改善していきましょう。

「平均より下」だったときの対処法

「平均より下」だったときの対処法

では、「平均より下」と表示されていた場合、どのように対処していけばいいのでしょうか。順に解説します。

推定クリック率が「平均より下」の対処法

推定クリック率の改善施策は2点です。

  • クリック率向上のための広告文改善
  • キャンペーンや広告グループの集約

それぞれ解説します。

改善施策①クリック率向上のための広告文改善

推定クリック率とは、ユーザーがクリックしたくなる広告かどうかということをGoogle広告によって判断され数値化されたものです。

クリックしたいと思える広告の訴求例として下記があげられます。

  • 価格や数字訴求
  • 限定訴求

例えば、

<価格設定に自信がある場合>
価格を挿入する

<お客様満足度に自信がある場合>
「リピート率97%」など具体的な数値を入れる

<限定感を訴求したい場合>
「期間限定」や「初回限定」を入れる

その他にも、ターゲット層としているユーザーの具体的な年代や特徴などを入れると、検索したユーザーからの共感を得られやすくなるでしょう。

改善施策②クリック率向上のための広告文改善

まず、アカウント内を確認してみてください。キャンペーンや広告グループの設計を細分化しすぎてはいませんか?

Google広告では、品質スコアを決定する要素のひとつとして、広告グループ単位の表示回数のボリュームを重視しています。Googleが推奨しているアカウント設計で「Hagakure(ハガクレ)」と呼ばれている設計方法があります。

簡潔に説明すると、可能な限りシンプルにアカウント構造を設計することを指します。

例を見てみましょう。

  • 広告グループA:キーワードA + 広告文A
  • 広告グループB:キーワードB + 広告文A
  • 広告グループC:キーワードC + 広告文A

こちらを以下のように改善します。

  • 広告グループA:キーワードA + 広告文A
  • 広告グループA:キーワードB + 広告文A
  • 広告グループA:キーワードC + 広告文A

上記のように「広告グループA」「広告グループB」「広告グループC」も広告文が「広告文A」で同一であれば、キーワードを「広告グループA」に集約します。

ランディングページの利便性が「平均より下」の対処法

ランディングページの利便性の改善施策は2点です。

  • わかりやすいランディングページの設計
  • ページの読み込みスピード改善

それぞれ解説します。

改善施策①わかりやすいランディングページの設計

わかりやすいランディングページの設計にするには以下を対策していきます。

  • 「どのようなサービスなのか」を明確にする
  • ファーストビューでユーザーの心をつかむ
  • スマートフォンへの最適化を図る
  • 検索キーワードとランディングページの関連性を高める
  • 他社にはないコンテンツを提供する(写真も重要)
  • サイトの信頼性やサービスの透明性を図る
  • お客様の声や事例コンテンツの充実化
  • FAQの充実化

ランディングページは、自社のサービスを知らないユーザーに対して見てもらうページなので「何を知りたがっているのか」「コンテンツは最適な量あるのか」といったことを読み解く必要があります。

しかし、ベテランになるほど「初心者のわからないことがわからない」なんて状況に陥ることも少なくありません。もしのような事態になったときは、知識がまだ浅い社内の新人の方などに意見をもらうのもひとつの手となるでしょう。

改善施策②ページの読み込みスピードの改善

ページがなかなか開かないと、ユーザーは離脱してしまいます。

特にスマホユーザーに関しては3秒も待てないといわれています。それほどに、ページの読み込みというのは非常に重要なのです。

主にページの読みが遅くなるといわれる主な原因は以下の2つです。

  • 画像量が多くページが自然と重くなっている
  • スマホは外出先の場合インターネット回線が遅い

このような場合は、以下の対処法で改善可能です。

  • 画質をできるだけ落とさずに画像ファイルを圧縮する
  • スクロールするごとに画像を遅延読み込みさせる
  • HTMLやCSSファイルなどの無駄を排除する

ページの読み込みスピードについては、Googleが無料で提供している「PageSpeed Insights」を活用して確認できます。ランディングページを構成するファイルを軽量化し、表示速度を向上させるためのひと手間をかけることが大切です。

広告の関連性が「平均より下」の対処法

最後に、広告の関連性を高めるための対処法は以下の2つです。

  • タイトルと説明文にキーワードを含める
  • サイトディレクトリに沿ったアカウント設計

それぞれ解説します。

改善施策①見出しにキーワードを含める

見出しに検索キーワードを含めるのは必須です。

ユーザーは意外にも検索結果画面では広告文をじっくり読まない、せっかちだといわれています。そのため、見出しにキーワードを含めることで直感的にクリックしてもらえるようにしましょう。

改善施策②サイトディレクトリに沿ったアカウント設計

広告文が同じであれば、テーマにそって広告グループを絞り込み、同じ広告グループ内で管理することが重要です。

サイトディレクトリ

↓↓↓


アカウント構造
「PCとスマホ用のデバイスごと」「完全一致と部分一致のマッチタイプごと」などのように分けられたアカウント設計はデータが分散してしまうため、設計の際は注意しましょう。

まとめ

品質スコア

今回は、品質スコアの仕組みや改善方法についてのお話でした。

パフォーマンスに直接的に働きかける指標ではありませんが、意識することでより良い広告の成果を得られるでしょう。もし、なかなか結果に結びつかないという運用担当者の方は、これを機に品質スコアを見直してみてはいかがでしょうか。

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