ユーザーエクスペリエンスとは?
ユーザーエクスペリエンスとは “User Experience” のカタカナ表記で、ユーザー体験とも呼ばれています。英語表記の省略「UX」が使われることも多いです。
詳しく見ていきましょう。
なお、現代企業にとって今後欠かせない要素はDX(デジタルトランスフォーメーション)です。DXを成功させるためには、その前段階の「デジタライゼーション」が重要となります。
「デジタライゼーション」については、以下の特集記事『デジタライゼーションとは?DX等との関係性も含め日本一わかりやすく解説!』で取り上げて詳しく解説しています。そちらの記事もぜひ、参考にご一読ください。
ユーザーエクスペリエンスはデジタルマーケティングに欠かせないユーザー体験
ユーザーエクスペリエンス(User Experience:UX)は、あらゆるWebサイトやWebコンテンツ、Webサービスなどを通してのユーザーの体験を指す言葉です。心地良さや感動、驚き、興奮などの体験すべてを指します。
ともすれば機械的になりかねないデジタルマーケティングにおいて、感覚に訴える要素を付加するための、重要な概念といえるでしょう。
なお、デジタルマーケティングのCV(コンバージョン)率を高めるという視点においては、ユーザーエクスペリエンスの向上とともに「ブランディング」に取り組むことも必要不可欠です。
ブランディングという包括的戦略は、すべての現代企業にとって取り組むべきテーマです。そして自社のブランディングにおいて、ひとつの大切な基準となるのが、「他社が模倣できない独自の強み」をひと言で表現した「USP」です。
このUSPについて、以下の特集記事『マーケティングにおけるUSPとは?独自の強みを活かした提案の作り方』で取り上げ、総合的に解説しています。ぜひ参考にしてください。
ユーザーエクスペリエンスの具体例
抽象的な印象がある言葉なので、ここでは具体例を挙げてみましょう。
- お問い合わせフォームのフォーマットがシンプルで好感が持てると感じる体験
- 文章を読む際にコントラストがついていて読みやすいと感じる体験
- 販売がメインのECサイトなのに役立つ情報がピンポイントで掲載されていて勉強になったと感じる
- ある情報と密接に関連する別の情報がその近くに表示されていて、わかりやすくて親切なつくりになっていると感じる体験
- ページレイアウトがどのページを開いても同じなので求める情報を探しやすいと感じる体験
- 画像や動画の表示速度が速くてストレスフリーを感じる体験
なお、ユーザーエクスペリエンスの向上には、マーケティングツールやマーケティングオートメーションが発達して標準化したことも寄与しています。今日では、マーケティングツールやマーケティングオートメーションのおかげで、マーケティング業務の中のルーティンの負担も軽減可能となっています。
チャネル戦略、とりわけその最終形となる(後述)オムニチャネルマーケティングにおいても、マーケティングツールやマーケティングオートメーションは不可欠の存在です。
ビジネスに関する膨大な情報の収集と分析・解析に欠かせないマーケティングオートメーション(MA)については、以下の特集記事『マーケティングオートメーションとは?ツールの選び方と運用の注意点』で包括的に詳しく解説しています。
ぜひ、そちらも参考にご一読ください。
そして現代ビジネスの中で重要性を増しつつあるオムニチャネルマーケティングは、デジタルマーケティングの概念なしには立ち行かなくなってきています。
そんなデジタルマーケティングについては、以下の特集記事『デジタルマーケティングとは?現代ビジネスに欠かせない方法論を徹底解説』で総合的に解説していますので、ぜひ参考にご覧ください。
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ユーザーエクスペリエンスとユーザーインターフェースの関係性
ユーザーインターフェース(User Interface:UI)はユーザーエクスペリエンスと混同されがちな言葉です。これらの違いを確認し、関係性を見ていきましょう。
ユーザーエクスペリエンスとユーザーインターフェースの違い
ユーザーエクスペリエンスがWebサービスを通して得る「体験」であることに対し、ユーザーインターフェースはユーザーとWebサイトやWebサービスの接点(インターフェース)となる、すべての情報を意味します。
つまり、ユーザーエクスペリエンスはユーザーが主語となる体験ですが、ユーザーインターフェースはユーザーに向けられてはいるものの、Webサービスが主語となる情報群なので、違いは明らかです。
また、WebサービスやWebサイト運営、スマホアプリの見た目や使いやすさについての話題でしばしば使用される言葉なので、単純に画面のレイアウトと解釈される場合もあります。
しかし実際は画面レイアウトにとどまらず、使用されている画像、文字のフォントや色、申し込みボタンの色や配置、メニューの場所、操作性などの、ユーザーが触れるものすべてがユーザーインターフェースの対象です。
なお、顧客視点・顧客心理の理解から、ユーザーエクスペリエンスの向上に貴重な示唆を与えてくれるのは、「顧客エンゲージメント」です。
顧客エンゲージメントの概念について、以下の特集記事『マーケティング施策で高めるべき顧客エンゲージメントとは?事例付きで徹底解説』で詳しく解説しています。ぜひ、参考にご覧ください。
ユーザーエクスペリエンスとユーザーインターフェースの関係性
ユーザーインターフェースとはWebサービスとユーザーをつなぐ窓口のようなもので、それらの改善や工夫を行うことで、ユーザーエクスペリエンスの向上を実現できる関係性にあります。
また、WebサイトやWebサービスにおいて、ユーザーの使いやすさを示す「ユーザビリティ」という言葉があり、ユーザーインターフェースとセットでよく使われます。
ユーザビリティに気を配ることでUIは改善され、ユーザーエクスペリエンスの向上につながります。
ただし、忘れてはいけないこととして、ユーザーインターフェースはユーザーエクスペリエンスを向上させるための要素のひとつではあっても、すべてではないということです。
ほかにもWebサービスやWebサイトの目的、コンテンツの充実度や内容の有益性など、ユーザーに寄り添う価値あるWebサービス・Webサイトにするためのあらゆる要素がユーザーエクスペリエンスを向上させる要素です。
なお、マーケティングを俯瞰してみた場合、現代のWebサイト運営手法で注目されているのは、オウンドメディアを用いた「コンテンツマーケティングで」す。
コンテンツマーケティングの詳細に関しては、以下の特集記事『コンテンツマーケティングとは?情報の資産効果で顧客拡大を図ろう!』を参考にしてください。
また、チャネル戦略やコンテンツマーケティングに欠かせないのは、潜在顧客の内面の欲求である「インサイト(消費者インサイト)」です。
このインサイトの概念を理解するためには、以下の特集記事『マーケティングの生命線はインサイト!実践に応用して新市場を創造しよう』を参考にしてください。
ユーザーエクスペリエンスが重要視される背景
ユーザーエクスペリエンスの重要性が高まっている背景として、以下の3点が挙げられます。
- デバイスの普及
- IoTの発達
- Z世代の「意味」や「タイパ」を重視する傾向
それぞれを見ていきましょう。
〜【おすすめ記事】「疑問ワードを日本一わかりやすく解説」シリーズのご紹介 〜
「ジャストアイデア」については、以下の特集記事『ジャストアイデアとは?意味と適切な使い方を日本一わかりやすく解説!』で取り上げて詳しく解説しています。そちらの記事もぜひ、参考にご一読ください。
デバイスの普及
PCやスマホ、タブレットなどのデバイスが普及したことで、企業とユーザーの接点(タッチポイント)も多様化していることが挙げられます。
インターネットでいつどこからでも、WebサイトやWebサービスとつながることが可能となり、スマホアプリの開発が進んだことも手伝って、ユーザーエクスペリエンスが一層重視されるようになりました。
なお、デバイスの発達によって可能となったのが、従来の不特定多数にアプローチするマスマーケティングから、個人にフォーカスしてアプローチする「One to Oneマーケティング」です。「One to Oneマーケティング」はユーザーエクスペリエンスの向上とも親和性が高い、マーケティングの考え方です。
「One to Oneマーケティング」については、以下の特集記事『One to Oneマーケティングとは?成功事例も交えてその重要性を日本一わかりやすく解説!』で取り上げて詳しく解説しています。そちらの記事もぜひ、参考にご一読ください。
IoTの発達
IoTを活用した製品が普及したことで、IoTを通してユーザーの動向や傾向などが企業側にフィードバックされるようになりました。
それらの情報を活かして、いかにユーザーエクスペリエンスを高めるユーザーインターフェースに反映できるかが、Webサイトやサービスの差別化のひとつの鍵となっています。
〜【デジタル・IT系おすすめ記事】「疑問ワードを日本一わかりやすく解説」シリーズのご紹介 〜
スクリプト言語「Ruby」については、以下の特集記事『Rubyとは?Railsも含め特徴と習得方法を日本一わかりやすく解説!』で取り上げて詳しく解説しています。そちらの記事もぜひ、参考にご一読ください。
Z世代の「意味」や「タイパ」を重視する傾向
今後の消費の主役となっていく世代として、Z世代が注目されています。
Z世代の年代の区分には諸説ありますが、おおむね1995年頃から2012年頃までに誕生した、2023年現在で10〜28歳くらいの世代を指しています。
この世代はその前のミレニアル世代同様にデジタルネイティブであるのはもちろん、スマホネイティブやSNSネイティブという特徴を持っています。
彼らの傾向として明らかになりつつあるのが、消費に「意味」や「タイパ(タイムパフォーマンス)」を重視するという点です。その傾向はほかの世代に比べて、より一層ユーザーエクスペリエンスやユーザビリティが求められることを意味すると考えて、間違いないでしょう。
なお、ユーザーエクスペリエントの向上のためにも、過去の先達の優れたマーケティング成功事例を知っていることで、ヒントが得られることも少なくありません。
過去の代表的な成功事例については、以下の特集記事『マーケティング戦略・過去の成功事例15選!視点や実践手法を解説』で取り上げて詳しく解説しています。ぜひ、参考にご一読ください。
また、IT化が進んで複雑化するマーケティングも、根幹は現状認識と戦略的思考です。
マーケティングの分析や戦略立案に欠かせないフレームワークについては、以下の記事『マーケティング戦略に有効なフレームワーク9選!分析・立案フェーズ別に使い方も解説』で詳しく特集していますので、参考にしてください。
まとめ
ユーザーエクスペリエンスは様々な要素が絡み合って生み出され、しかも常に変化するユーザーの感覚に応じて改善していかなければなりません。
現代の目のこえた消費者、そしてこれからの消費の主役Z世代を囲い込んでいくためにも、企業の経営者や経営幹部、マーケティング担当のみなさんには、ここでご紹介した情報をユーザーエクスペリエンスの向上を図るための参考にしていただければ幸いです。
なお、当メディア「kyozon」のメインテーマのひとつが「マーケティング」です。当サイトにて、マーケティングに役立つ、さまざまなサービスの資料が無料でダウンロードできます。マーケティング担当者や責任職のみなさんは、ぜひご利用ください。
また、ビジネススキルの中でも高度な部類に入るのが「マーケティングスキル」です。
マーケティングスキルはビジネスにおける自分の最強のリソース(資源)であることを、以下の特集記事『マーケティングスキルは身につけて損がないビジネス上の最強の自己資源』で総合的に詳しく解説しています。ぜひそちらも、参考にご覧ください。
ちなみに、そもそもマーケティングとは一体どういうものなのかについて知りたいみなさんのためには、以下の特集記事『マーケティングとはなにか?その意味や定義を日本一わかりやすく解説』において、掘り下げつつわかりやすく解説しています。
基礎的情報として、ぜひ参考にご一読ください。
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※2023年以降のマーケティング戦略構築に参考になる、マーケティングトレンドについて、以下の特集記事『マーケティングトレンドを徹底解剖!2022年までの考察と2023年の展望』で総合的かつ詳細に解説しています。ぜひとも、参考にご一読ください。
※マーケティングを実践するにあたって、消費者の購買行動を可視化するマーケティングモデルというものがあります。マーケティングモデルとは何かについて、以下の記事『マーケティングモデルとは?認知から購買の消費者行動を分析した仮説』でわかりやすく解説しています。そちらも、参考にご一読ください。
※マーケティング活動は幅広い領域にまたがるため、全体を統括するスキル「マーケティング・マネジメント」が求められます。
「マーケティングマネジメント」について、そのプロセスと業界別成功例を以下の特集記事『マーケティングマネジメントとは?プロセスと業界別成功例を徹底解説』で詳細に解説しています。そちら、ぜひ参考にご覧ください。