自社商品やサービスの販売には、認知拡大が重要です。
認知拡大により顧客に自社商品・サービスの存在を認知してもらえれば、顧客の興味・関心を惹きつけ購入まで結び付けやすくなります。
しかし、いざ認知拡大に取り組みたいと思っても、どのような施策を選ぶべきか悩む方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は認知拡大に有効な施策10選や、ポイント、事例まで一挙に紹介します。
当記事の内容は、認知拡大で多くの成果を上げてきた診断コンテンツ作成ツール、「ヨミトル」を提供するピクルスが監修しています。
認知拡大に取り組みたいマーケティング担当者はぜひ参考にしてみてください。
認知拡大の意味とは?
認知拡大とは、自社や商品・サービスの認知度を高める施策に取り組むことです。
認知拡大の最終目的は「自社商品・サービスを顧客に購入してもらうこと」です。
施策を通して消費者に自社商品・サービスの内容を知ってもらい、リード獲得から購入に繋げます。
認知拡大では商品・サービス名だけでなく、その中身を理解してもらうことが大切です。
名前だけでなく詳細を理解してもらえれば、顧客の判断材料を多く提供することになり、購買行動を促進できます。
認知度と知名度の違い
認知度と似た言葉に知名度がありますが、両者の意味合いは異なります。
・認知度:特徴やメリットなど詳細まで知られている
・知名度:名前が知られている
知名度は名前が知られている度合いを表す言葉で、商品の機能など詳細までは知られていません。
一方で認知度は、商品の名前はもちろん、商品を販売する企業や商品の特徴・メリットまで深く理解している度合いを表します。
認知拡大の重要性
認知拡大が重要である理由は、主に以下が挙げられます。
・商品・サービスの購入につながる
・ブランディング効果
最も大きな理由は「商品・サービスの購入につながる」ことです。
どんなに商品名が知られていても、顧客が購入しない限り企業の売上は拡大できません。
認知拡大を行うことで、顧客に商品の特性・メリットを理解してもらい、購買行動を促進できます。
また、認知拡大にはブランディング効果も期待できます。
認知拡大により認知度が向上すれば、商品を多くの人に知ってもらえている状態を実現でき、顧客は自社商品に共通したイメージを持ちやすくなります。
共通イメージが形成されれば、「この商品といえば〇〇」とブランドイメージを浸透させられ、競合との差別化にもつながるでしょう。
認知拡大のプロモーション施策・方法10選
認知拡大のプロモーション施策・方法を以下10選紹介します。
マスメディア
認知拡大に有効な施策として「マスメディア」が挙げられます。
マスメディアに広告を掲載し認知拡大を行う施策で、具体的なメディアは以下の4つです。
・新聞
・テレビ
・ラジオ
・雑誌
近年情報収集の手段はインターネットが主流であるため、新聞やテレビを利用するユーザーは徐々に減りつつあります。
しかし、これらマスメディアはいまだに大きな影響力を持っており、知名度の向上には有効です。
そのため、マスメディアを活用する場合は、インターネットを利用した施策と並行して行うことで顧客の購買行動をより促進できます。
プレスリリース
プレスリリースも認知拡大に有効な施策です。
プレスリリースとは、メディア向けに新商品・サービスの発表など情報をまとめた資料や文書のことです。
メディアがニーズのある情報だと判断した場合、プレスリリースを記事として取り上げてもらえ、メディアの読者に自社商品・サービスを認知してもらえます。
ピクルスでも自社サービスの認知拡大のため、下記のようなプレスリリースを公表しています。
【先行導入5社決定!】診断クラウド「ヨミトル」。診断コンテンツをクラウドで簡単に作成、自社サイトに設置、データ管理までできる新サービス。
プレスリリースだけで商品を詳しく理解してもらうのは難しいため、下記のようにウェビナーへの導線を設けている点がポイントです。
オウンドメディア
認知拡大に有効な施策として、オウンドメディアも挙げられます。
オウンドメディアとは企業が自社で所有するWebメディアのことで、オウンドメディア上で自社商品やサービスに関連したコンテンツを定期的に配信するのが一般的です。
オウンドメディアでユーザーに価値あるコンテンツを提供できれば、ユーザーの興味・関心を惹きつけ認知拡大へと繋げられます。
オウンドメディアはコンテンツを作成・投稿する手間がかかるものの、広告費などがかからないため低コストで認知拡大を進められるのがメリットです。
重要なのは「価値あるコンテンツ」を提供するという点。
当メディア「診断マーケティングトレンド」もオウンドメディアですが、運営方針として「自社の実例を掲載する」ことを重視しています。
マーケティング施策の解説をする際、抽象的な説明だけでなく実際の経験をまじえた解説にした方が分かりやすいからです。
このように、読者目線での有益性を意識したコンテンツ作りが認知拡大の第一歩です。
診断コンテンツ
認知拡大施策として、診断コンテンツも有効です。
診断コンテンツとは、コンテンツのテーマに沿った質問にユーザーが回答し、課題や疑問点を提示できるコンテンツを指します。
診断コンテンツは質問に回答し診断結果を得られる体験を提供でき、ユーザーの記憶に残りやすいのがメリットです。
ユーザーの記憶に残ることでSNS等でも拡散されやすく、話題性の高いコンテンツとして認知拡大に大きく貢献できます。
内容やデザインによっては商品理解を深めたり、ブランドイメージの向上にも役立ちます。
たとえば、後ほど成功事例としてご紹介する「マーケター診断」の場合、公開1ヶ月でSNSシェア10,000回を突破し、短期間で認知拡大に貢献しました。
利用回数も55,000回を超え、Googleでも「マーケター診断」で指名検索されるようになり、自社サイトに設置しているだけで継続的な集客が可能となっています。
下記の記事では、認知拡大における診断コンテンツの活用事例を業界別にまとめているので、気になる方は読んでみてくださいね。
純広告
純広告も認知拡大に有効な施策です。
純広告とは、メディア内の広告枠に出稿するタイプの広告です。
代表的な純広告に、Yahoo! JAPANのトップページ右上の広告枠があります。
メディアから広告枠を買うことで広告出稿できるため、必ず広告が配信されるのがメリットです。
掲載するメディアにもよりますが、純広告を掲載することで多くのユーザーに自社商品やサービスを認知してもらえ、認知拡大に有効です。
ただし、費用は他の広告に比べて高い傾向があり、費用対効果の観点も踏まえて検討した方が良いでしょう。
ディスプレイ広告・リスティング広告
ディスプレイ広告やリスティング広告も認知拡大に有効な施策です。
ディスプレイ広告はWebサイトやアプリの広告枠に表示されるバナー広告や動画広告を指します。
ユーザーがWebサイトやアプリを利用している時に表示され、リーチできるユーザー数が多いためよく利用される広告です。
また、ユーザーの興味・関心などに応じたターゲティングができ、効率的に自社ターゲットに認知拡大できる点もメリットです。
リスティング広告は、検索結果の上部に表示される広告で、ユーザーが検索するキーワードを指定して表示させられます。
上記はピクルスで出稿しているリスティング広告です。
「診断コンテンツ」のキーワードを検索したユーザーに対して、自社サービスの認知拡大を行い、お問い合わせへとつなげています。
リスティング広告はユーザーが興味のあるキーワードに対して広告を表示させられるため、購入につながりやすい点がメリットです。
SNS広告
SNS広告も認知拡大施策として有効です。
SNS広告はFacebookやTwitterなどのSNSに掲載できる広告です。
SNSユーザーは年々利用者数が増えており、多くのユーザーにアプローチできるため、SNS広告は認知拡大に効果を発揮できます。
SNSごとにユーザー層が異なり、自社ターゲットに近いユーザーが利用するSNSで広告を配信すれば、費用対効果よく認知拡大できるでしょう。
例えばピクルスでは以下のSNS広告を出稿し、自社サービスの認知拡大を狙っています。
左はTwitter、右はFacebookでの広告ですが、TwitterとFacebookはBtoBのユーザーがよく情報収集に使うSNSです。
ピクルスのサービスはBtoBなので、ターゲットを考慮してこの2つを選んでいます。
BtoCの場合は、Twitterの他にInstagram、LINE、若い世代にはTiktokなども有効です。
下記の記事ではSNSのチャネルごとの特徴や集客のコツをまとめているので、参考にしてみてくださいね。
SNSキャンペーン
SNSキャンペーンも認知拡大に有効な施策です。
SNSキャンペーンとは、TwitterやInstagramなどのSNSに自社商材にまつわるキャンペーンを掲載する施策のことです。
企業が一定のアクションを行うユーザーに対して、プレゼントや得点を付与する形で行われます。
例えば、以下のアクションをキャンペーンの応募条件とするケースがあります。
・キャンペーン投稿に「いいね」や「リツイート」を押す
・ハッシュタグを付けて写真をSNSに投稿する
ユーザーがキャンペーンに応募するまでの過程を通して、認知拡大を狙う施策です。
上記は、ピクルスのSNSキャンペーンツール「キャンつく」で支援した株式会社サンギ様のキャンペーン事例です。
フォロワー向けに商品プレゼントを行うことで、フォロワー数増加・認知拡大に成功しました。
プレゼントキャンペーンはユーザーにメリットがあるので参加・拡散されやすい点がメリットです。
詳しくは下記の記事が参考になります。
動画広告
認知拡大施策として、動画広告も人気があります。
動画広告は文字通り動画を用いた広告のことで、Youtube広告が代表的な例です。
近年YoutubeやTiktokなど動画共有プラットフォームが人気なこともあり、多くのユーザーにアプローチできる手段として注目を集めています。
動画広告のメリットは、テキストや静止画よりもユーザーがイメージしやすい形で情報を伝えられる点です。
ユーザーの興味関心を惹きつけやすく、効果的に認知拡大を狙えるでしょう。
セミナー
セミナーも認知拡大に有効な施策です。
また近年では自社セミナーをインターネット上で開催する「ウェビナー」もよく行われています。
インターネット上で行うため、ユーザーが場所に縛られずに参加でき、オフラインよりも多くのユーザーにアプローチできるのがメリットです。
ピクルスでも下記のように、ウェビナーを定期的に開催し、自社サービスの認知拡大を行っています。
認知拡大で認知向上させる戦略的ポイント
認知拡大で認知向上させる戦略的ポイントとして、以下の4つが挙げられます。
施策に取り組む際は、上記ポイントを意識しましょう。
認知拡大の目的の明確化
まず、認知拡大の目的を明確化させましょう。
これらを明確化させることで、自社商品・サービスのターゲットを絞り込みやすくなります。
アプローチすべきターゲットが分かれば、ターゲットに適した施策を設定しやすく、効率的に認知拡大を行えるでしょう。
例えば認知拡大の目的が商品・サービスの名前を多くの人に知ってもらうことであれば、自社商品・サービスをよく知らない潜在層をターゲットに設定するのが良いでしょう。
その上で、マスメディアやディスプレイ広告といったアプローチできる数の多い施策に取り組みます。
認知拡大の目的を明確にし、ターゲットに適した施策を行いましょう。
ターゲットにマッチしたアプローチを行う
認知拡大の目的やユーザーニーズを明確化できたら、ターゲットにマッチしたアプローチを行いましょう。
広告を出稿しても、自社ターゲットが存在しないメディアでは、認知拡大効果を期待できません。
例えば、ディスプレイ広告で掲載する自社サービスが掲載先メディアとマッチしていない場合、関係のないターゲットにばかり広告が表示され広告費が無駄になってしまいます。
認知拡大施策を選ぶ際、「ターゲットにマッチした施策か」という観点で絞り込みましょう。
競合との差別化を図る
競合との差別化を図ることも重要です。
差別化を図り、競合にはない商品やサービスを提供できれば、ユーザーの興味・関心を惹きつけやすく認知拡大を効率的に行えます。
競合他社との差別化を図るためには、以下の情報を収集・整理することがポイントです。
・他社ではできない自社でできること
・他社商品・サービスの強み
・競合がどんな検索キーワードで認知度を上げているか
上記を参考に、他社との差別化ポイントを洗い出します。
潜在層へのアプローチを重点的に行う
潜在層へのアプローチを重点的に行いましょう。
潜在層とは、自社商品・サービスをよく知らないが、関連するジャンルやテーマに関心を抱いている層のことです。
基本的に潜在層は顕在層に比べ母数が多いため、アプローチすることで認知拡大を効率的に進められます。
また、定期的な情報発信により自社商品・サービスの内容を理解してもらえれば、リード獲得にも繋げられるでしょう。
潜在層へのアプローチを成功させるためには、自社商品・サービスにマッチしたメディアでのアプローチが大切です。
それぞれのメディアを利用するユーザーを事前に調べ、ターゲットにアプローチしやすい媒体を選定しましょう。
認知拡大のプロモーション事例
認知拡大のプロモーション事例として、以下の6つを紹介します。
・株式会社ピクルス
・ボートレースまるがめ
・日本コカ・コーラ
・ハーゲンダッツ
・株式会社POLA
・Galaxy
さまざまなジャンルの事例を紹介しているので、認知拡大施策に取り組む際の参考にしてください。
株式会社ピクルス
株式会社ピクルスでは「診断コンテンツ」を利用し、認知拡大を図っています。
診断コンテンツでは下記の「16タイプ マーケター診断」をリリースし、公開1ヶ月で5,5000回以上利用、SNSシェア10,000回以上という大ヒットを記録。
診断きっかけでヨミトルへのお問い合わせが増え、商談でも「マーケター診断のような診断を作りたい!」という嬉しいお声をいただいています。
基本的に診断はエンターテインメント性の高さからユーザーの記憶に残りやすく、大きな認知拡大効果を期待できます。
ボートレースまるがめ
ボートレースまるがめは、香川県丸亀市が運営するボートレース場です。
SNSによる認知拡大を目的に、2020年3月からSNSキャンペーンツール「キャンつく」を活用しTwitterでのキャンペーンを実施。
具体的には以下2種類のプレゼントキャンペーンをTwitterに投稿しています。
「キャンつく」の利用開始前のTwitterフォロワー数は6000人程度でしたが、それから約4ヵ月で2万人まで増加させ、絶大な認知拡大効果を生み出しています。
日本コカ・コーラ
日本コカ・コーラは世界を代表する飲料会社「コカ・コーラ」の日本法人です。
日本コカ・コーラが取り組んだ認知拡大施策で有名なものが、2007年に開始した「コカ・コーラパーク」です。
コカ・コーラパークはキャンペーン情報やクーポンのダウンロードなどができるWebサイトで、会員数は1300万人以上にも上りました。
ユーザーを惹きつけるメディアを立ち上げることで、認知拡大を成功させています。
ハーゲンダッツ
ハーゲンダッツはアイスクリーム「ハーゲンダッツ」を販売する大手ブランドの1つです。
ハーゲンダッツが取り組んだ認知拡大施策「ハーゲンハート」は、ハーゲンダッツの蓋にあるハートの形をSNSにシェアしようという取り組みです。
元々はユーザーが自主的に行っていたものですが、メーカー側が特設サイトを立ち上げユーザーにSNSでのアクションを促すようになりました。
結果として、インスタグラムでのハッシュタグが拡大し、YouTubeでの再生回数向上につながるなど認知拡大を成功させています。
ユーザーのアクションを分析し、SNSでのシェアを仕組み化したことが成功のポイントです。
株式会社POLA
株式会社POLAは化粧品を販売する大手メーカーです。
株式会社POLAでは女性の可能性を広げる施策として「ひとりの女の子を変えた、ひとりの女性の話」という記事を新聞広告などで掲載しています。
POLA社内の女性を支援する取り組みが書かれており、結果として多くの女性から支持を得て認知拡大を成功させています。
自社のターゲットを明確にし、共感を得られるコンテンツを通して認知拡大を成功させた例です。
Galaxy
Galaxyはサムスン電子が販売するスマートフォンです。
Galaxyは「Galaxy Instagram フォトコンテスト」というキャンペーンを実施し認知拡大に取り組んでいます。
Galaxyで撮影した風景・季節などの写真を「#Galaxyカメラ部」というハッシュタグを付けて投稿し、キャンペーンに参加できる形式です。
「#Galaxyカメラ部」のハッシュタグがInstagramで拡散されたことにより、多くのファンに利用され、認知度の向上に繋げています。
SNSキャンペーンを駆使し、認知拡大を行った成功事例です。
まとめ
認知拡大にはさまざまな施策があり、認知拡大の目的やユーザーニーズを明確にした上で適切な施策を実施することが大切です。
「診断コンテンツ」は診断する過程がユーザーの記憶に残りやすく、話題性の高いコンテンツのためSNSでのシェアも期待でき、認知拡大に大きな効果を発揮します。